会社設立~定款の電子認証+登記申請をめぐる闘いの記録:その3

記録その1その2で、定款作成&電子署名のために必要なものは一通り揃ったので、いよいよ実作業に入ってゆく。

ところで今さらながら、そもそも「電子定款」というのはいったい、一連の定款作成の中の、何を指すのかご理解されているだろうか?

正直、自分もやってみるまで良くわからなかった。
この「電子定款」という用語の曖昧さが、チャレンジャーの挫折に繋がる要因の一つなのではないかと、実際にやってみて強く感じたので、ちょっとまとめてみた。

定款が認証されるまでのプロセスをざっくりとかいつまむと、

[1] 定款を作成する。
[2] 定款に署名&押印する。
[3] 公証役場で定款を認証してもらう。

という感じになる。
どうやら世の中的には、このうちの[2]と[3]の作業をまとめて「電子定款」と呼ばれているわけだが、この2つの工程はあんまり連動しておらず、PC上で行なう作業も別物なので、ここの意味を解するのにつまづくパターンも多いのでは無いだろうか。

簡単に解説しておくと、

[2] 定款に署名&押印する。
 〔通常の場合〕→定款に個人の実印を押印する。
 〔電子の場合〕→定款をPDF化して、Acrobat+法務省プラグイン+基本台帳カードで電子署名(これが押印の代わりになる)を付加する。

[3] 公証役場で定款を認証してもらう。
 〔通常の場合〕→定款と印鑑証明を公証役場に持って行って認証してもらう。
 〔電子の場合〕→工程[2]で電子署名した定款PDFを、申請用総合ソフトを利用して提出(アップロード)し、公証役場側では管理用のソフトを使って、アップロードされた定款を閲覧し、認証を行なう。

ということなのだが、実際にやってみるまで、この工程の詳細がどうもよく見えなくて、暗中模索のまま地道に作業を積み重ね、全部終わってようやく霧が晴れた、という印象だった。

とりあえず今回は、[2]の工程について解説。

・・・

【定款の文書を作成する】
・ここはサンプルなどもあるので、適宜状況に合わせて作成。
 何しろ代表取締役が一人だけの会社なので、記載事項もほとんどテンプレート通りでいけたので、文書作成自体は拍子抜けするほど簡単だった。


【住基カードの利用者クライアントソフトとやらをインストール】
・最初、これをやらずに(というか知らずに)、次のステップでAcrobatから署名をしようとしたら、Acrobat上で「ロード情報定義ファイルがオープンできません」というシステムエラーが出てハマりかけたが、同じ状況でハマっていた人のブログを見つけて助かった。
http://www.jpki.go.jp/download/index.html

 住基カードをICカードリーダーに接続して使うには、PCにこれをインストールしておかないといけないみたい。なお、インストールにはJRE(Java実行環境)が必要。
 後で確認したら、カードを申請した時に一緒にもらった説明書きに一応書いてあった。もっとデカデカと書いておいてくれ…。


【文書をPDFにする】
・Word文書をPDFに変換して保存。
 自分はLibreOfficeを使っているため普通に出来るが、普通のWordでもAcrobatが既にインストールされていればプラグインが入っているはず。


【電子署名を行なう】
<参考URL>
http://report.station.ez-net.jp/software/justice/signature/pdf.asp

・まずAcrobatを起動。上記URLの説明を参考にし、設定を変更しておく。
 「編集」→「環境設定」→「一般」から「詳細環境設定」を開き、署名検証のデフォルト方法として「SignedPDF」を選択。
 同じ画面から「作成」タブを開き、文書の署名に関するデフォルト方法を「SignedPDF」に変更。
 それと絶対に必要なものではないが、陰影を自分のものにしたかったので、「編集」 →「環境設定」→「SignedPDF」で、陰影を自作のハンコ画像PDFに変更した。

・ICカードリーダー+住基カードを接続したら、定款のPDFを開き、「署名」→「この文書に署名」を選択して、ハンコを押したい場所(自分の場合は、最後のページの発起人氏名の右あたり)をマウスで範囲選択する。
 「署名者情報入力画面」というダイアログが出てくるので、氏名などは放っておいて、住基カードを作成する時に決めたパスワードだけを入力して「OK」を押す。
 署名を入れる処理が始まり、ファイル保存ダイアログが出てくるので、適当なファイル名を付けて保存する。

※なお、最後の最後に「この製品では、検証はできません。Code=0x3f100001」というエラーが出てきて、失敗か!?と思わせられるが、これはこのプラグイン自体には検証機能がないための、読んで字の如くのWarningらしく、気にしなくていいとのこと。
 いちおう説明書↓の終わりの方には書いてあった。
http://t-k-download.moj.go.jp/application/manual/pdfsyomei_sousa.pdf

・・・

やってみるとわかるが、自前の陰影を用意しない場合は、丸の中に「印」とだけ入っている、なんともマヌケな感じになるので、「これでいいのか…?」と不安にさせられること請け合いである。
どういうアウトプットになればOK、みたいな解説がちゃんとあればいいのに。

次回は、作成したPDFを申請(アップロード)する作業に移る。
頑張ってキャプチャーしまくった画像を用意するので、ちと時間がかかりそう…。

【参考】ICカードリーダー e-Tax用

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